筆者が日ごろ飲んでいる茶葉をきわめて主観的にゆるーくご紹介する、茶葉レビューのコーナーです。
第39回は東インド会社のザ・ファースト・エステート・アッサムをレビューしてみます。
どんなブランド?
東インド会社はイギリス、ロンドンに拠点を置く、食料品と宝飾品のメーカーです。
日本では株式会社インターデックが輸入を手掛けています。
ん……?
まさかとは思うけど、世界史に出てくるあれじゃないよね?
はい、あの東インド会社です。
ええええ~~~っ!?
にわかに信じがたいですが本当です。
世界史で学ぶ東インド会社、つまり17世紀から19世紀にかけて、アジアで貿易や植民を行うために設立された特権企業としての東インド会社は、1873年に解散しています。
しかしそこから131年の時を経て、インドの実業家、サンジブ・メフタが東インド会社を復活させ、まったく新しい会社として生まれ変わり、今日に至っているのです。
どんな茶葉?
今回レビューするのはザ・ファースト・エステート・アッサム、ティーバッグ20袋入りです。
「ザ・ファースト・エステート」の意味がちょっとよくわからないのですが、英国の公式オンラインショップに、
Celebrating the first teas from Assam to be landed in London in 1838
つまり「1838年、アッサムからの最初の紅茶がロンドンに到着したことを祝して」とあるので、そんなような意味なのかなと思っています。
えんじ色のパッケージが目印です。
外箱側面の記述によると、中央にプリントされている絵画は18世紀にロバート・ホームという画家が描いた油絵だそうで、現在はイギリスの国立陸軍博物館に所蔵されているそうです。
いちいちガチの歴史を感じるんだよな……。
たやすく真似できない唯一無二のオーラを感じるよね……。
箱を横倒しにし、破線部に沿って開封します。
ティーバッグは個包装ですが、この時点ですでに紅茶の香りがかなりはっきりと香ってきます。
タグひも付きの四角いティーバッグです。
何はさておき、力強いオリエンタルな香りが印象的です。
豊かな土壌を思わせる甘く艶やかな香りが、他のブランドとは一線を画しています。
ほとんど伝わらない表現かもしれませんが、ものすごく上品なインドの香りがします。
中の茶葉は黒色で、顆粒くらいの細かさです。
ストレートでいれる
蒸らし時間について、外箱側面には「3-4 mins / 5 in strength」と書かれています。
筆者はこれに従って、ストレートなら3分、ミルクティーなら5分でいれています。
ティーバッグを使った紅茶のいれ方については以下の記事をどうぞ。
ますます深く濃厚な香りになりました。
やはりオリエンタルな印象が非常に強いです。
飲み進めて鼻が慣れてきたころにもよく香り続けます。
水色は黒に迫る深い赤茶色です。
もはやコーヒーの一歩手前くらいまで行っています。
いかにも味が濃く、密度が高そうだと思わせます。
ちなみに、底の浅いティーカップに注ぐと深く鮮やかな赤茶色が楽しめます。
こっちはかなり赤み寄りで、西洋のアンティーク家具みたいな色味だね。
お味は見た目通りの濃さですが、大きめのマグカップに蒸らし3分でいれたらストレートでも全然おいしくいただけました。
コクの塊のようなお味で、筆者的にはおいしく飲めるギリギリの濃さと渋みです。
非常に濃い目覚ましストレートが飲みたい方におすすめです。
ミルクティーにする
ミルクティーにするときは、大きめのマグカップで蒸らし5分、砂糖適量、牛乳たっぷりがおすすめです。
極めて濃い紅茶なので、熱湯も砂糖も牛乳も遠慮なくたっぷり投入できます。
とてもアロマティックなミルクティーになりました。
香り方はストレートに比べて穏やかになりますが、特徴的な艶やかな香りはばっちり生きています。
ミルキーながら優雅で大人っぽい印象です。
水色は気持ち赤み寄りの小麦色です。
いかにも濃厚そうでたまらない見た目です。
お味のほうも大変美味!
一口目から濃厚な旨みに驚かされます。
大きめのマグカップでも余裕の濃さ、ミルクにまったく負けないコクと旨み、密度の高い味と香り。
非常に味わい深く満足度の高いミルクティーです。
味だけじゃなく香りも濃密なミルクティーが飲みたい人には特におすすめです。
お試しあれ。
ビスケットと合わせる
さて、こんな濃厚なミルクティーを用意されたらビスケットが欲しくなるのが自然の摂理というものです。
食べ応えのあるもの、味の濃いものが特によく合います。
ケルキャディラックのパレットを合わせてみました。
卵とバターと小麦の旨みが、ザクザクの分厚いビスケットにぎゅっと詰まっています。
お次はロータスのビスコフと合わせて。
筆者の大のお気に入りで、当ブログでもたびたび登場してくるお菓子です。
シナモンの風味が、この紅茶のオリエンタルな雰囲気に非常によくマッチします。
個包装タイプもあります。お好みに合わせてどうぞ。↓
ドライフルーツと合わせる
この紅茶に合わせるのにもうひとつおすすめしたいのがドライフルーツです。
りんごやみかんなどの無難な果物よりは、風味の強いもの、味の濃いもの、オリエンタルな雰囲気のあるものがよく合います。
ドライいちじくと合わせてみました。
ねっとりとした甘み、プチプチとした食感。
いちじくの個性的な風味が、同じく風味の強いこの紅茶と絶妙なハーモニーを奏でます。
こちらはビオカシのオーガニックデーツと合わせた様子です。
めちゃくちゃ頭を使って疲れた直後だったので、甘々のミルクティーにスーパーフードのデーツを二粒も添えてしまいました。
個人的にデーツ(なつめやし)は中東や砂漠のイメージが強く、エスニックな印象があるのですが、そこがこの紅茶とぴったり合うんです。
ぜひ一度お試しください。
こんなときにおすすめ
品質が優れているのはもちろんのこと、ブランド名やその経緯も相当にインパクトがあるため、話題作りやプレゼントにもおすすめです。
入手方法
成城石井などの輸入食品店や大手通販サイトで入手可能です。