筆者が日ごろ飲んでいる茶葉をきわめて主観的にゆるーくご紹介する、茶葉レビューのコーナーです。
第21回はサロン・ド・テ ロザージュのつつじをレビューしてみます。
どんなブランド?
サロン・ド・テ ロザージュは箱根の芦ノ湖畔にあるデザートレストランです。
老舗のリゾートホテル、山のホテル直営のレストランで、湖畔の景色と紅茶、デザートを売りにしています。
日本紅茶協会の「おいしい紅茶の店」にも認定されています。
こだわりの紅茶やオリジナルティーが2階のショップで販売されています。
一部の商品は小田急系列のお土産屋さんなどでも取り扱われています。
どんな茶葉?
今回レビューするのはつつじ、ティーバッグ10袋入りです。
箱にはしゃくなげの絵が箔押しされています。
店名の「ロザージュ」とは、フランス語でしゃくなげのこと。きっとお店の周りに咲いているんでしょうね。
と言いつつ、今回ご紹介するのはつつじです。
ただこのつつじも、山のホテル直営の日本料理店の名前になっていたりするので、きっと敷地内にたくさん植わっているのでしょう。春はどれほど素敵な香りがするんだろうな、と想像してしまいます。
箱を開けるとこんな感じ。
内袋としおりが入っています。
この内袋の中にティーバッグが直接詰められています。
しおりには紅茶のおいしいいれ方が書かれています。
タグひも付きのテトラ型のティーバッグです。
中の茶葉はブロークンも混じりつつのホールリーフで、バラの花がブレンドされています。
内袋を開封したとたん、ぼっふぁ!!!と効果音がしそうなくらい一気に香ります。
ベースとなっているダージリンの香りはほぼ感じられないくらい、お花の香りが強くぶわーっと押し寄せます。
どことなくレトロな印象の香りかな?
「箱根の老舗ホテル直営店の紅茶」って言われて「なるほど~!」ってなるやつ。
わかる!
ストレートでいれる
しおりに蒸らし時間2分と記載されているので、その通りにいれてみます。
蒸らし終わった後、抽出具合にムラがあるときは、ティーバッグを軽くゆすってから引き上げるとよいです。
相変わらずお花の香りがぶわーっと強く広がります。
今度はダージリンの香りも相まって、華やかさの中に落ち着きやリラックス感が感じられます。
やや彩度の低い、落ち着いた水色です。オレンジっぽい赤茶色で、透明度は高いです。
お味のほうはというと、苦みや渋みが一切なく、なめらかで飲みやすいです。
旨みももちろん感じますが、やはり着香が強く前面に出てくるため、お茶の印象は弱めです。
紅茶の味を楽しむというよりは、珍しい香りとなめらかな口当たりを楽しむといった印象です。
あと、何かしらお菓子を合わせていきたい感じがするよね。
どんなのがいいかな?
そりゃーもちろん……
レトロでシンプルなお菓子と合わせる
珍しいつつじの香り、強い着香、あふれ出る老舗感。そんなこの紅茶に合わせるとしたらやはり、レトロでシンプルなお菓子でしょう。
たとえばこれ。言わずと知れた鎌倉土産、豊島屋の鳩サブレーと合わせてみました。
こういう「小麦粉、バター、卵、砂糖、以上!」みたいなシンプルなお菓子や、時代を越えて愛されているお菓子、どこか懐かしく素朴なお菓子がぴったりです。
なかでも、じゅわっとバターのとろけるような柔らかい焼き菓子は格別に合います。
上で合わせているのは、ピネードのマドレーヌとフィナンシェ。これ以上ないベストマッチでした。おすすめです。
強く香りつつも味自体はすっきり、という紅茶なので、もったりと舌に残るようなクリーム系のお菓子と合わせてもバランスよく調和します。
たとえば、仙台銘菓・伊達絵巻のクリームとか……
横浜山手・えの木ていのチェリーサンドとか。
あとは餡子ですね! とてもよく合います。
上で合わせているあんドーナツとか、シンプルな小倉の羊羹などもいけると思います。
「紅茶に餡子……?」と驚かれたそこのあなた。合うんですよ。紅茶と餡子は本当に合うんです。
特に今回のように、レトロっぽさや和っぽさのある紅茶とは相性抜群なので、騙されたと思ってぜひ試してみてください。
こんなときにおすすめ
非常に香りの強い茶葉です。フレーバードティーが苦手な方や、着香強めのお茶が苦手な方はご注意ください。
入手方法
筆者は箱根湯本駅構内のお土産店・箱根の市で購入しました。
2019年10月時点では、サロン・ド・テ ロザージュの紅茶は三種類ほど取り扱われていました。常時安定して取り扱っているかは不明です。
確実に手に入れたい方や、豊富なラインナップの中から選びたい方は、サロン・ド・テ ロザージュの店舗まで足を運ぶことをおすすめします。ティーサロンの2階がショップになっています。